19世紀の謎: 泥の洪水と消えた50万人【マッドフラッド】

2025年12月1日

この記事でわかること

19世紀ロシアの主要都市になぜか住民が写っていない写真の謎
当時の技術レベルとは不釣り合いな、世界中の巨大で精巧な建築物の存在
公式の歴史に疑問を投げかける「マッドフラッド」仮説の根拠となる視覚的証拠

1. 19世紀の都市から消えた50万人の謎

1860年代、ロシアのサンクトペテルブルクやモスクワは、公式記録によればそれぞれ約50万人の人口を抱える大都市でした。しかし、その時代に撮影された写真は奇妙な光景を捉えています。壮麗な宮殿や大聖堂が立ち並ぶ街並みには、そこに住んでいるはずの人々の姿がほとんど見当たらないのです。

この現象は、撮影時間が早朝だったという単純な理由では説明がつきません。同時期のロンドンやパリの写真には、活気あふれる人々の様子が確かに記録されています。なぜロシアの大都市だけが、まるでゴーストタウンのように静まり返っているのでしょうか。この「無人の大都市」という異様な光景は、私たちが知らない歴史上の大事件、すなわち「マッドフラッド（泥の洪水）」の痕跡ではないかという疑問を投げかけます。

公式の情報では1860年にはサンクトペテルブルグにはおよそ50万人の人間が居住していたとされています。しかしその当時の写真を見てもそこにあるのは空っぽの様子だけです。この50万人の住人たちは一体どこに消えてしまったのでしょうか。

2. 技術レベルと不釣り合いなオーパーツ建築

19世紀の写真が示すもう一つの大きな矛盾は、当時の人々の技術レベルと、彼らが建てたとされる建築物の間に存在する圧倒的なギャップです。

例えば、パリの凱旋門やモスクワの聖ワシリー寺院、ニューヨークの旧ペンシルバニア駅などは、現代の最新技術をもってしても再現が困難なほどの規模と精巧さを誇ります。

パリの凱旋門: 総重量9万6000トンもの石灰岩を、電動工具もない時代に手作業で加工し、馬車で運搬したとされています。その天井に施された完璧な幾何学模様の彫刻は、手作業の限界をはるかに超えているように見えます。
聖ワシリー寺院: 18世紀に、特徴的な玉ねぎ型ドームを支える鉄骨を、あれほど複雑な形状に加工する技術が本当に存在したのでしょうか。
周囲の環境: これら壮大な建築物の足元では、人々は馬車を使い、道路は舗装もされていない泥道でした。高度な建築技術と未発達なインフラという組み合わせは、あまりにも不自然です。

これらの建築物は、写真に写る素朴な服装の人々が建設したと考えるには、あまりにも技術的な飛躍がありすぎます。

3. 歴史の空白と「継承された都市」

これらの数々の矛盾から浮かび上がるのは、衝撃的な仮説です。19世紀の人々は、これらの壮大な都市をゼロから建設したのではなく、それ以前に存在したであろう高度な文明が築き上げた都市を「発見」し、再利用していたのではないか、というものです。

1848年には人口わずか1000人だったサンフランシスコが、ゴールドラッシュを経て、わずか30年足らずで巨大な石造りの都市に変貌したという公式の歴史も、物理的に不可能に思えます。しかし、もし元々そこに都市の基盤が存在していたとしたら、話は変わってきます。

無人の都市の写真は、大規模な災害（マッドフラッド）によって旧文明が滅び、その後に新たな人々が移り住む前の「空白の期間」を記録したものかもしれません。私たちが教えられてきた右肩上がりの文明史観は、これらの写真が示す事実の前では揺らぎ始めます。主流の歴史学では、長時間露光によって動く人物が写らなかった可能性を指摘しますが、それだけでは説明しきれない謎が数多く残されています。